PR本記事はアフィリエイト広告を含みます
この記事の内容(20項目)
  1. 1. 要点(サマリー)
  2. 2. 価格の動き:値上がりしたモデル(73台)
  3. ブランド別:値上げのしかたがまったく違う
  4. 40万円の壁を越えてしまったモデルが13台
  5. 3. 要因分析:なぜ「VRAM 16GB」のモデルが上がったのか
  6. 単純な平均では、ブランドの偏りが混ざってしまう
  7. ブランドの差をならすと、VRAM 16GBのGPUがいちばん上がっていた
  8. 深掘り:4つの分析で「16GBが上がる理由」を確かめる
  9. 4. 価格の動き:値下がりしたモデル(13台・セール含む)
  10. 5. 価格の動き:据え置きのモデル(35台)と、その理由
  11. 6. 背景:BTOをとりまく市場環境
  12. 6-1. メモリ(DRAM)とSSD(NAND)の値上がりが続いている
  13. 6-2. グラボも、載っているメモリの値上がりの影響を受けている
  14. 6-3. 円安は下地。この3か月の値上がりの主な理由ではなさそう
  15. 6-4. Windowsのライセンス料も上がったと報じられている
  16. 7. 見通しと、買い方の考え方
  17. 8. お知らせ:GPUとCPUで探せるようになりました
  18. 🐾 まにゃほのひとこと
  19. 調査の方法と注意点
  20. 出典・参考にした情報
まにゃほ通信|BTO価格動向レポート 2026年10月

BTOゲーミングPCの価格推移【2026年8月〜10月】

124台を3か月追跡。6割が値上がりし、いちばん上がったのは「VRAM 16GBのグラボ」を積んだモデルでした
調査期間:2026年8月2日〜10月23日(13回)対象:5ブランド・124台データ:各公式サイトの税込価格分析:まにゃほ(manyaho.com)
まにゃほ(きらきら)

まにゃほ

今回は、最近のBTOの価格状況をお届けします♡ 価格の記録がサイト開設の8月から3か月分貯まったので、BTOの価格推移を追ってみました。

■ 1. 要点(サマリー)

平均の価格変化
+17,960円
+5.8%(124台)
値上がり
73台
平均 +33,314円
値下がり(セール含む)
13台
平均 −15,762円
据え置き
35台
3か月ずっと同じ価格
上がって戻った
3台
値上げのあと8月の価格に
  1. 値上がりは全体に広がっている
    124台のうち73台(約6割)が値上がり。8月に40万円以下だったのに、40万円を超えたモデルが13台ありました。
  2. この期間ではarkhive・Astromedaは大きく上げ、マウスはほぼ横ばいという結果になりました。
  3. GPUでは「VRAM 16GB」のモデルが上がった
    ブランドの差をならすと、上位の4つ(RTX 5070 Ti・RTX 5080・RX 9070 XT・RTX 5060 Ti 16GB)はすべてVRAM 16GB。同じRTX 5060 Tiでも、8GB版はほとんど上がっていません。
  4. 値上げの正体は「部品代」より「品薄」
    メモリチップの部品代で説明できるのは、上げ幅の2割ほど。残りは、16GBのグラボが品薄になって仕入れ値が上がったぶんとみています。
  5. 当面、値上げの圧力は続く見込み
    メモリの取引価格は10〜12月も上昇の見通しで、この3か月は円相場がほぼ横ばいでした。待って安くなる見込みは小さいと考えます。

※対象の選び方や注意点は、末尾の「調査の方法と注意点」にまとめています。

■ 2. 価格の動き:値上がりしたモデル(73台)

値上がりした73台のうち、上げ幅が大きかったものから15台をグラフにしました(73台すべては、このあとの一覧で見られます)。線の1本が1台で、最初は実際の価格で表示しています。上の「8月からの差額」に切り替えると、8月の価格をそろえて比べられるので、どれだけ上がったかが見やすくなります。線にカーソルを合わせる(スマホはタップする)と、機種名と価格が出ます。

図1|値上がり幅の大きい15台の価格推移

税込の通常価格。点線はセール価格。線に合わせると機種名が出ます

出所:manyaho.com 価格記録(2026年8月2日〜10月23日・各公式サイトの税込価格)

上げ幅の大きかった15台は、arkhive(8台)とAstromeda(7台)でした。

まにゃほ(驚き)

まにゃほ

値上がりしたモデルは、平均で+33,314円。だいたい1割の値上げです。 3万円って、ちょっといいゲーミングモニターが1台買えちゃう金額なんですよね…。

ブランド別:値上げのしかたがまったく違う

表1|ブランド別の価格の変化(124台)

ブランド 対象 値上がり 値下がり 据え置き 上がって戻った 平均の変化
マウスコンピューター 35台 9台 11台 15台 0台 −1,000円
FRONTIER 18台 16台 1台 1台 0台 +18,444円
arkhive 18台 13台 0台 2台 3台 +39,667円
OZgaming 23台 8台 0台 15台 0台 +11,957円
Astromeda 30台 27台 1台 2台 0台 +31,367円

出所:manyaho.com 価格記録(2026年8月2日〜10月23日・各公式サイトの税込価格)

  • arkhive:少しずつ段階的に値上げとなりました。上げ幅のいちばん大きいモデルもarkhiveでした(arkhive GC-A7R96R(水冷360mm)が369,800円→459,800円、+90,000円)
  • Astromeda:9月19日の価格チェック時に27台が一斉に値上がりしていました。それ以外ではあまり動いていません
  • FRONTIER:段階的にほぼ全体が値上がり。ただ上げ幅は平均+18,444円で、arkhive・Astromedaよりもやや小さめです
  • OZgaming:RTX 5060 Ti 16GB搭載のモデルが値上がり。RTX 5070・RX 9060 XT搭載のモデルは3か月ずっと同じ価格です
  • マウスコンピューター:10月中旬にNEXTGEARが値下がりし、その後G TUNEの一部が値上がり。

40万円の壁を越えてしまったモデルが13台

8月には40万円以下だったのに、10月には40万円を超えていたモデルです。予算40万円で探している人は、8月に候補だったモデルが、いつの間にか予算オーバーになっているかもしれません。

表2|8月は40万円以下、10月に40万円超になったモデル

モデル 8月 10月23日 差額
arkhive GC-A7R96R(水冷360mm) 369,800円 459,800円 +90,000円
arkhive Corsair Certified GN-I7G56R 390,800円 479,800円 +89,000円
arkhive GC-I5G56R 338,800円 419,800円 +81,000円
arkhive ASRock SPIRITS GN-A5R97R 384,800円 449,800円 +65,000円
GAMERブラック(7800X3D・RTX5070Ti) 396,000円 458,000円 +62,000円
GAMERライトブルー(9800X3D・RX9070XT 16G) 341,000円 402,000円 +61,000円
arkhive GC-I5G57R(水冷360mm) 369,800円 429,800円 +60,000円
FRONTIER FRGPLB860MKB/SG1 374,800円 419,800円 +45,000円
G-Tune DG-A7G60 379,800円 419,800円 +40,000円
arkhive GC-I5G57M 399,800円 439,800円 +40,000円
GAMER(7800X3D・RTX5070Ti) 397,000円 437,000円 +40,000円
FRONTIER FRGHLB860/SG6 399,800円 429,800円 +30,000円
FRONTIER FRGPLB860MW/SG2 379,800円 404,800円 +25,000円

出所:manyaho.com 価格記録(2026年8月2日〜10月23日・各公式サイトの税込価格)

📋 値上がりしたモデルの一覧(73台)
ブランド モデル 8月の価格 10月23日 差額 変化率
arkhive arkhive GC-A7R96R(水冷360mm) 369,800円 459,800円 +90,000円 +24.3%
arkhive arkhive Corsair Certified GN-I7G56R 390,800円 479,800円 +89,000円 +22.8%
arkhive arkhive GC-I5G56R 338,800円 419,800円 +81,000円 +23.9%
arkhive arkhive GN-I7G56M リネージュ2M推奨 319,800円 399,800円 +80,000円 +25.0%
Astromeda GAMERブラック(7800X3D・RX9070XT 16G) 304,000円
(8/29)
378,000円 +74,000円 +24.3%
arkhive arkhive ASRock SPIRITS GN-A5R97R 384,800円 449,800円 +65,000円 +16.9%
Astromeda GAMER(7800X3D・RX9070XT 16G) 295,000円
(8/29)
357,000円 +62,000円 +21.0%
Astromeda GAMERブラック(7800X3D・RTX5070Ti) 396,000円
(8/29)
458,000円 +62,000円 +15.7%
Astromeda GAMERライトブルー(9800X3D・RX9070XT 16G) 341,000円
(8/29)
402,000円 +61,000円 +17.9%
arkhive arkhive GC-I5G57R(水冷360mm) 369,800円 429,800円 +60,000円 +16.2%
arkhive arkhive GC-I5G57R(水冷240mm) 339,800円 399,800円 +60,000円 +17.7%
arkhive arkhive GN-A5G56R Powered by MSI 224,800円 279,800円 +55,000円 +24.5%
Astromeda GAMERブラック(7800X3D・RTX5070) 307,000円
(8/29)
358,000円 +51,000円 +16.6%
Astromeda GAMER(9800X3D・RX9070XT 16G) 315,000円
(8/29)
365,000円 +50,000円 +15.9%
Astromeda GAMER(i7 14700F・RX9070XT 16G) 291,000円
(8/29)
339,000円 +48,000円 +16.5%
FRONTIER FRONTIER FRGPLB860MKB/SG1 374,800円 419,800円 +45,000円 +12.0%
OZgaming Z1series(CU5 225F・RTX5060Ti 16G) 294,800円 339,800円 +45,000円 +15.3%
Astromeda GAMER(9600X・RTX5070) 278,000円
(8/29)
322,000円 +44,000円 +15.8%
Astromeda GAMERブラック(i7 14700F・RX9070XT 16G) 299,000円
(8/29)
343,000円 +44,000円 +14.7%
Astromeda GAMERピンク(i7 14700F・RX9070XT 16G) 305,000円
(8/29)
349,000円 +44,000円 +14.4%
Astromeda GAMERブラック(9600X・RTX5070) 290,000円
(8/29)
333,000円 +43,000円 +14.8%
マウスコンピューター G-Tune DG-A7G60 379,800円 419,800円 +40,000円 +10.5%
arkhive arkhive GC-I5G57M 399,800円 439,800円 +40,000円 +10.0%
arkhive arkhive GC-I7G56M 359,800円 399,800円 +40,000円 +11.1%
FRONTIER FRONTIER FRGAM-B550M/C/NTK 274,800円 314,800円 +40,000円 +14.6%
OZgaming Z1series(CU7 265F・RTX5060Ti 16G) 329,800円 369,800円 +40,000円 +12.1%
Astromeda GAMER(7800X3D・RTX5070Ti) 397,000円
(8/29)
437,000円 +40,000円 +10.1%
マウスコンピューター G-Tune DG-A7A60(7800X3D) 339,900円 379,800円 +39,900円 +11.7%
Astromeda GAMER(7800X3D・RTX5070) 298,000円
(8/29)
337,000円 +39,000円 +13.1%
Astromeda GAMERブラック(9800X3D・RTX5070) 328,000円
(8/29)
366,000円 +38,000円 +11.6%
Astromeda GAMER(5700X・RTX5070) 235,000円
(8/29)
271,000円 +36,000円 +15.3%
OZgaming P30series(7700・RTX5060Ti 16G) 274,800円 309,800円 +35,000円 +12.7%
OZgaming P30series(7500F・RTX5060Ti 16G) 259,800円 294,800円 +35,000円 +13.5%
FRONTIER FRONTIER FRGHLB550/5060 199,800円 230,800円 +31,000円 +15.5%
FRONTIER FRONTIER FRGHLB860/SG6 399,800円 429,800円 +30,000円 +7.5%
FRONTIER FRONTIER FRAFPB850/B 299,800円 329,800円 +30,000円 +10.0%
OZgaming P30series(9850X3D・RTX5060Ti 16G) 369,800円 399,800円 +30,000円 +8.1%
OZgaming P30series(9800X3D・RTX5060Ti 16G) 359,800円 389,800円 +30,000円 +8.3%
OZgaming P30series(7800X3D・RTX5060Ti 16G) 339,800円 369,800円 +30,000円 +8.8%
OZgaming P30series(5700X・RTX5060Ti 16G) 244,800円 274,800円 +30,000円 +12.3%
FRONTIER FRONTIER FRGPLMB650W/WH 359,800円
(8/29)
389,800円 +30,000円 +8.3%
Astromeda GAMERブラック(CU7 265F・RX9070XT 16G) 331,000円
(8/29)
360,000円 +29,000円 +8.8%
Astromeda GAMER(i7 14700F・RTX5070) 293,000円
(8/29)
319,000円 +26,000円 +8.9%
Astromeda GAMER(9800X3D・RTX5070) 319,000円
(8/29)
345,000円 +26,000円 +8.2%
FRONTIER FRONTIER FRGPLB860MW/SG2 379,800円 404,800円 +25,000円 +6.6%
FRONTIER FRONTIER FRXAB850B/B 374,800円 399,800円 +25,000円 +6.7%
FRONTIER FRONTIER FRGKB550/SK1(周辺機器5点付) 242,800円 266,800円 +24,000円 +9.9%
Astromeda GAMERブラック(i7 14700F・RTX5070) 302,000円
(8/29)
323,000円 +21,000円 +7.0%
arkhive arkhive GN-I5G56M Powered by ASUS 259,800円 279,800円 +20,000円 +7.7%
arkhive arkhive GC-A7R96M(RX 9060 XT) 219,800円 239,800円 +20,000円 +9.1%
マウスコンピューター G-Tune DG-A7A60(9700X) 339,900円 359,800円 +19,900円 +5.9%
Astromeda GAMER(7800X3D・RTX5060Ti 8G) 249,000円
(8/29)
267,000円 +18,000円 +7.2%
Astromeda GAMER(5700X・RTX5060 8G) 174,000円
(8/29)
191,000円 +17,000円 +9.8%
Astromeda GAMERブラック(CU7 265F・RTX5070) 334,000円
(8/29)
351,000円 +17,000円 +5.1%
FRONTIER FRONTIER FRGPLB860MB/SG3 344,800円 359,800円 +15,000円 +4.4%
FRONTIER FRONTIER FRGHLB550/9060 239,800円 254,800円 +15,000円 +6.3%
Astromeda GAMER(5700X・RTX5060Ti 8G) 186,000円
(8/29)
201,000円 +15,000円 +8.1%
arkhive arkhive GC-A7R96M(RX 9060) 205,800円 219,800円 +14,000円 +6.8%
Astromeda GAMERブラック(5700X・RTX5060Ti 8G) 198,000円
(8/29)
212,000円 +14,000円 +7.1%
Astromeda GAMERブラック(5700X・RTX5060 8G) 189,000円
(8/29)
202,000円 +13,000円 +6.9%
マウスコンピューター G-Tune DG-A5G60 274,800円 284,900円 +10,100円 +3.7%
マウスコンピューター G-Tune DG-A5A60(4500) 269,800円 279,800円 +10,000円 +3.7%
マウスコンピューター G-Tune DG-A5A60(7500F) 299,800円 309,800円 +10,000円 +3.3%
マウスコンピューター G-Tune DG-I5A60 319,800円 329,800円 +10,000円 +3.1%
FRONTIER FRONTIER FRGAM-B550M/B/NTK 234,800円 244,800円 +10,000円 +4.3%
FRONTIER FRONTIER FRAFB850/A 279,800円 289,800円 +10,000円 +3.6%
Astromeda GAMERブラック(9800X3D・RTX5060Ti 8G) 278,000円
(8/29)
286,000円 +8,000円 +2.9%
FRONTIER FRONTIER FRGKA620/SK2 252,800円
(8/29)
259,800円 +7,000円 +2.8%
Astromeda GAMER(9800X3D・RTX5060Ti 8G) 269,000円
(8/29)
275,000円 +6,000円 +2.2%
マウスコンピューター NEXTGEAR JG-A7A6X 274,800円 279,800円 +5,000円 +1.8%
マウスコンピューター G-Tune DG-A7A60(5700X) 289,800円 294,800円 +5,000円 +1.7%
FRONTIER FRONTIER FRGHLB550/5060T 234,800円 239,800円 +5,000円 +2.1%
FRONTIER FRONTIER FRGHLB550/WH 219,800円
(8/29)
224,800円 +5,000円 +2.3%

■ 3. 要因分析:なぜ「VRAM 16GB」のモデルが上がったのか

単純な平均では、ブランドの偏りが混ざってしまう

表3|GPU別の価格の変化(単純平均・124台)

GPU VRAM 対象 うち値上がり 平均の変化
RTX 5070 Ti 16GB GDDR7 2台 2台 +51,000円
RX 9070 XT 16GB GDDR6 12台 12台 +46,833円
RTX 5060 Ti 16GB 16GB GDDR7 17台 11台 +27,941円
RTX 5070 12GB GDDR7 29台 16台 +20,897円
RX 9070 16GB GDDR6 1台 1台 +15,000円
RX 9060 8GB GDDR6 8台 7台 +11,725円
RTX 5060 Ti 8GB 8GB GDDR7 17台 11台 +9,476円
RTX 5060 8GB GDDR7 17台 8台 +9,418円
RTX 5050 8GB GDDR6 1台 1台 +7,000円
RX 9060 XT 16GB 16GB GDDR6 16台 4台 +4,694円
RX 9060 XT 8GB 8GB GDDR6 1台 0台 ±0円
RTX 3050 6〜8GB GDDR6 3台 0台 −10,033円

出所:manyaho.com 価格記録(2026年8月2日〜10月23日・各公式サイトの税込価格)

単純な平均だと、いちばん上がったのはRTX 5070 Ti(+51,000円)、次がRX 9070 XT(+46,833円)です。ただ、この2つはブランドが偏っています。RTX 5070 Tiは40万円以下に2台しかなく、どちらもAstromeda。RX 9070 XTも12台のうち8台がAstromedaです。Astromedaは全体をまとめて値上げしたブランドなので、このままだと「GPUのせい」なのか「ブランドのせい」なのかが混ざってしまいます。

ブランドの差をならすと、VRAM 16GBのGPUがいちばん上がっていた

そこで、40万円を超えるモデルも含めた152台で、ブランドごとの値上げのクセを差し引いて、GPUだけの差を出しました。RTX 5060搭載機を基準(0円)にして、4台以上あるGPUだけを並べています。

表4|ブランドの差をならしたGPU別の値上がり(RTX 5060との差・152台)

GPU VRAM 対象 RTX 5060との差
RTX 5070 Ti 16GB GDDR7 13台 +16,400円
RTX 5080 16GB GDDR7 4台 +14,700円
RX 9070 XT 16GB GDDR6 16台 +14,400円
RTX 5060 Ti 16GB 16GB GDDR7 18台 +13,800円
RX 9060 8GB GDDR6 8台 +6,600円
RTX 5070 12GB GDDR7 34台 +1,900円
RTX 5060 8GB GDDR7 17台 基準(0円)
RTX 5060 Ti 8GB 8GB GDDR7 17台 −8,100円
RX 9060 XT 16GB 16GB GDDR6 16台 −13,400円

出所:manyaho.com 価格記録(2026年8月2日〜10月23日・各公式サイトの税込価格)

結果ははっきりしていて、上位の4つはRTX 5070 Ti(+16,400円)・RTX 5080(+14,700円)・RX 9070 XT(+14,400円)・RTX 5060 Ti 16GB(+13,800円)と、すべてVRAM 16GBのGPUでした。いっぽう、同じRTX 5060 Tiでも8GB版は−8,100円、VRAM 12GBのRTX 5070は+1,900円とほとんど差がありません。同じGPUチップでも、VRAMの量で値上がりが分かれているんです。

📘 用語メモ:「値上げ幅の違いを説明できる割合」とは

124台の値上げ幅は、+90,000円から−50,000円までバラバラです。このバラつきを「ブランドごとの平均」だけで当てはめると、全体の約35%を説明できました。「GPUごとの平均」だけだと約29%、ブランドとGPUの両方を使うと約55%です(統計では「決定係数」と呼ばれる考え方です)。

つまり、どのブランドかが分かれば、値上げ幅の3分の1くらいは見当がつくということ。残りは、GPUの違いや、モデルごとの事情によるものです。

深掘り:4つの分析で「16GBが上がる理由」を確かめる

まにゃほ(考え中)

まにゃほ

ここからは、手元の記録とニュースを突き合わせて確かめていきます。結論を先に言うと、値上げの正体は「部品代」より「品薄」だと、まにゃほは見ています。
分析 1
同じシリーズで、GPUだけが違うモデルを比べる

見たデータ:OZgamingのP30series・Z1seriesは、同じシリーズのなかでCPU・GPU・メモリの組み合わせ違いが並んでいます。GPU以外の条件をそろえて比べられる、いわば実験のような比較ができます。

表5|OZgamingのGPU別の値上がり

GPU VRAM 台数 8月⇒10月の値上がり
RTX 5060 Ti 16GB 16GB GDDR7 8台 +30,000円〜45,000円
RX 9060 XT 16GB 16GB GDDR6 8台 ±0円
RTX 5070 12GB GDDR7 7台 ±0円

出所:manyaho.com 価格記録(2026年8月2日〜10月23日・各公式サイトの税込価格)

▶ 読み取れること

  • 値上がりしたのはRTX 5060 Ti 16GBのモデルだけ。8月末にそろって上がっています
  • CPUが5700Xでも9850X3Dでも、メモリが16GB(DDR4)でも32GB(DDR5)でも、上げ幅はほぼ同じ
  • メモリやSSDが原因なら、メモリが多いモデルほど大きく上がるはず。そうなっていないので、グラボ1枚の仕入れ値が上がったぶんを、そのまま上乗せした値上げと考えられそうです
分析 2
同じ日に全体を値上げしたAstromedaで、GPUごとの上げ幅を比べる

見たデータ:Astromedaは9月中旬に全モデルをまとめて値上げしました。メモリ16GB・SSD 500GBの構成がほぼそろっているので、ここでもGPUごとの差が見えます(40万円を超えるモデルも含めています)。

表6|AstromedaのGPU別の値上がり(9月中旬の一斉値上げ)

GPU VRAM 台数 平均の値上がり 値上がり率
RTX 5060 Ti 8GB 8GB GDDR7 7台 +8,000円 +3.7%
RTX 5060 8GB GDDR7 2台 +15,000円 +8.3%
RTX 5080 16GB GDDR7 3台 +49,000円 +10.6%
RTX 5070 12GB GDDR7 11台 +31,000円 +10.6%
RTX 5070 Ti 16GB GDDR7 3台 +43,700円 +10.9%
RX 9070 XT 16GB GDDR6 8台 +51,500円 +16.7%

出所:manyaho.com 価格記録(2026年8月2日〜10月23日・各公式サイトの税込価格)

▶ 読み取れること

  • VRAM 8GBのモデルは+3.7〜8.3%、12〜16GBのモデルは+10.6〜16.7%
  • いちばん上げ幅の小さいGPUでも平均+8,000円。つまりメモリやSSDなど全モデル共通の部品による値上げは、多く見ても1万円弱
  • それを超える部分は、GPUごとの差ということになります
分析 3
16GBのグラボは、作りの面でも、供給の面でも不利

見たデータ:グラボの設計と、メーカー・店頭の供給についての報道を確かめました。

  • RTX 50シリーズのVRAMは、2GBのGDDR7チップを並べて作ります。16GBなら8枚、12GBなら6枚、8GBなら4枚。RTX 5060 Ti 16GBは、上位のRTX 5070 Ti・RTX 5080と同じ8枚を使う設計です(GAZLOG)
  • メモリが足りないなか、NVIDIAは16GBのモデルから先に生産を絞ると2025年12月に報じられました(VideoCardz。NVIDIAは「メモリの供給は限られている」としつつ、全モデルの出荷は続けるとしています)
  • 日本でも2025年末から、RTX 5060 Ti 16GB以上のグラボが品薄になったと報じられています(GAZLOG/ITmedia)

▶ 読み取れること

16GBのグラボは、メモリチップをたくさん使ううえに、メモリ不足のなかで真っ先に生産を絞られる立場にあります。分析1・2で16GBのモデルだけが大きく上がっていたこととも合います。

分析 4
部品代の積み上げで、3万円の値上げを説明できるか

見たデータ:GDDR7のチップは、1枚20ドル前後まで上がったと報じられています(Tom’s Hardware)。

表7|メモリチップの部品代と、実際の値上げ幅の比較

項目 金額
16GB(8枚)と12GB(6枚)のチップ代の差 2枚 × 約20ドル ≒ 約40ドル
円に直すと(1ドル156円) 約6,000円
OZgamingの実際の値上げ(RTX 5060 Ti 16GB) +3万円以上
同じくRTX 5070(12GB) ±0円

出所:チップの単価はTom’s Hardwareの報道、為替は三菱UFJリサーチ&コンサルティング(10月23日)、値上げ幅はmanyaho.com 価格記録

▶ 読み取れること

メモリの部品代の差で説明できるのは、上げ幅の2割ほどしかありません。残りは、16GBのグラボが品薄になって、グラボそのものの仕入れ値(相場)が上がったぶんだと考えられます。部品の値段を積み上げた結果ではなく、「足りないものの値段が上がった」という形です。

🐾 まにゃほの見解

・値上げ幅をいちばん左右していたのはブランド(値上げ幅の違いの約35%)

・GPUではVRAM 16GBのGPUがいちばん上がった。GeForceは、同じRTX 5060 Tiでも8GB版はほとんど上がっていない

・その理由は、メモリの部品代そのものより16GBのグラボが品薄になったこと(推測を含みます)

補足:Radeonはどうなの?

同じ16GBでも、RX 9060 XT 16GBはブランドの差をならすと−13,400円で、いちばん上がっていません。Radeonが使うのは1世代前のGDDR6で、2026年1月の時点でも、店頭ではGeForceよりRadeonのほうが在庫があると報じられていました(ITmedia)。いっぽうRX 9070 XTは+14,400円と上がっています。RadeonはVRAMの量よりも、GPUのクラスで動きが分かれたように見えますが、台数が少ないので、はっきりしたことは言えません。

■ 4. 価格の動き:値下がりしたモデル(13台・セール含む)

図2|値下がりした13台の価格推移

税込の通常価格。点線はセール価格。線に合わせると機種名が出ます

出所:manyaho.com 価格記録(2026年8月2日〜10月23日・各公式サイトの税込価格)

値下がりした13台のうち、11台がマウスコンピューターでした。そのほとんどがNEXTGEARで、10月中旬の価格チェックでまとめて5,000〜30,000円ほど下がっています。この値下げはG TUNEのオータムセールの対象外なので、セールではなく通常価格の見直しのようです(理由の公式の発表は見つけられていません)。

  • いちばん大きく下がったのはG-Tune DG-I5G60(14400F):通常価格319,800円のところ、オータムセールで269,800円(−50,000円)。セールは10月28日 10:59までです
  • NEXTGEAR JG-A7A6X(5700X・現行):259,800円→229,900円(−29,900円)
  • RTX 3050搭載のNEXTGEAR JG-A5G5A・JG-A7G5A:約1万円の値下げ
まにゃほ(考え中)

まにゃほ

セールの値下げは、ちょっと注意が必要です。 たとえばarkhive GC-A5G56M2は、8月は199,800円 → 8月29日に249,800円に上がって → 10月23日時点ではセールで199,800円でした。セール価格であっても、値上げ直後の一時的な8月の価格までの割引ボーナスということもあるんです。

このように、いったん上がってから元の価格に戻ったモデルが3台ありました(arkhiveのGC-A5G56M2・GC-I7G56R・GN-A7R96M)。この3台は、値上がり・値下がり・据え置きのどれにも入れず、「上がって戻った」として別に数えています(要点と表1)。

📋 値下がりしたモデルの一覧(13台)
ブランド モデル 8月の価格 10月23日 差額 変化率
マウスコンピューター G-Tune DG-I5G60(14400F) 319,800円 269,800円
セール価格
−50,000円 -15.6%
マウスコンピューター NEXTGEAR JG-A7A6X(5700X・現行) 259,800円 229,900円 −29,900円 -11.5%
マウスコンピューター NEXTGEAR JG-A7A6X(9700X) 294,800円
(8/29)
269,800円 −25,000円 -8.5%
マウスコンピューター NEXTGEAR JG-A7A60(5700X) 234,800円 219,800円 −15,000円 -6.4%
マウスコンピューター NEXTGEAR JG-A7G6A(5700X・ホワイト) 264,800円
(8/29)
249,800円 −15,000円 -5.7%
FRONTIER FRONTIER FRGHLB860/SG1 319,800円
(8/29)
304,800円 −15,000円 -4.7%
マウスコンピューター NEXTGEAR JG-A7G5A 229,900円 219,800円 −10,100円 -4.4%
マウスコンピューター NEXTGEAR JG-A5G5A(ホワイト) 209,800円 199,800円 −10,000円 -4.8%
マウスコンピューター NEXTGEAR JG-A5G5A 209,800円 199,800円 −10,000円 -4.8%
マウスコンピューター NEXTGEAR JG-A7G6T(5700X) 269,800円
(8/29)
259,800円 −10,000円 -3.7%
Astromeda GAMERブラック(CU7 265F・RTX5060Ti 8G) 286,000円
(8/29)
281,000円 −5,000円 -1.7%
マウスコンピューター NEXTGEAR JG-A7G70(9700X) 334,800円
(8/29)
329,800円 −5,000円 -1.5%
マウスコンピューター NEXTGEAR JG-A7G6A(7700・ホワイト) 289,800円
(8/29)
284,900円 −4,900円 -1.7%

■ 5. 価格の動き:据え置きのモデル(35台)と、その理由

3か月のあいだ、13回の記録が1円も変わらなかったモデルです。35台のうち、マウスコンピューター(15台)とOZgaming(15台)で30台を占めています。普通のGPU・CPUを積んでいるのに、なぜ動かなかったのか。値上がりしたモデルと比べると、理由は大きく3つに分けられそうです。

理由 1|OZgaming
積んでいるGPUが「品薄でないGPU」だった

OZgamingの据え置き15台は、すべてRTX 5070かRX 9060 XT 16GBです。3章のとおり、どちらもブランドの差をならすと値上がりが小さいGPUでした。同じOZgamingでも、RTX 5060 Ti 16GBのモデルは8月末に上がっています。メモリやSSDの構成は上がったモデルと同じなので、違いはGPUだけです。

理由 2|マウスコンピューター
値段の手頃さを守っている

マウスは2025年12月に「2026年1月から順次価格を改定する」と発表していて(PC Watch)、年明けに先に値上げを済ませていたブランドです。さらに、据え置き15台のうち12台は、価格の手頃さを売りにしたNEXTGEAR。10月半ばにはNEXTGEARの一部を値下げまでしています。上がったコストを自社で吸収して、値段を守っている可能性があります(ここは推測です)。

理由 3|全ブランド共通
値上げの「順番」がまだ来ていないだけかもしれない

今回の記録では、値上げはブランドごとに決まった日に段階的に来ていました。

表8|記録日ごとの値上がり台数

記録日 値上がりした台数 ブランドの内訳
8/29 28台 arkhive 12・FRONTIER 8・OZgaming 8
9/19 46台 Astromeda 27・arkhive 12・FRONTIER 7
10/2 18台 FRONTIER 12・arkhive 6
10/5 3台 arkhive 3
10/17 3台 arkhive 2・マウスコンピューター 1
10/23 16台 マウスコンピューター 8・arkhive 5・FRONTIER 3

出所:manyaho.com 価格記録(2026年8月2日〜10月23日・各公式サイトの税込価格)

メモリの取引価格は、TrendForceの予測のように3か月(四半期)ごとに語られることが多く、実際、10月1日に新しい四半期が始まってすぐの10月2日に、FRONTIERとarkhiveがまとめて値上げしています。マウスのG TUNEも、10月23日まではずっと据え置きでした。据え置きのモデルも、次の値上げのタイミングがまだ来ていないだけかもしれません。

補足:構成を減らす「ステルス値上げ」は?

価格はそのままで、メモリやSSDを減らしてコストを下げるやり方もあります。まにゃほの8月の記録と比べたところ、CPU・GPU・メモリ・SSDの構成が変わったモデルは見つかりませんでした(ただし、構成は毎週は記録していません)。TrendForceは、PCメーカーが手頃なモデルのSSDの容量を減らしてコストを抑える動きがあると指摘しています。買う前に、メモリとSSDの容量だけは必ず確かめてくださいね。

まわりが値上がりしているなかで据え置きのモデルは、相対的に割安になっているとも言えます。ただ、理由3のとおり、ずっと据え置きが続く保証はありません。

📋 価格が動いていないモデルの一覧(35台)
ブランド モデル 8月の価格 10月23日
マウスコンピューター NEXTGEAR JG-A5G60(4500・現行) 189,800円 189,800円
OZgaming P30series(5700X・RX9060XT 16G) 199,800円 199,800円
OZgaming P30series(7500F・RX9060XT 16G) 219,800円 219,800円
マウスコンピューター NEXTGEAR JG-A7G60(青色LED・現行) 229,900円 229,900円
OZgaming P30series(7700・RX9060XT 16G) 234,800円 234,800円
マウスコンピューター NEXTGEAR JG-A5G60(7500F) 239,800円 239,800円
マウスコンピューター NEXTGEAR JG-A5G60(ホワイト) 239,800円 239,800円
FRONTIER FRONTIER FRGKB550/SK2 239,800円
(8/29)
239,800円
マウスコンピューター NEXTGEAR JG-A5G6T(4500) 244,800円 244,800円
OZgaming Z1series(i5 14400F・RTX5070) 255,800円 255,800円
マウスコンピューター NEXTGEAR JG-A7G60 264,800円 264,800円
マウスコンピューター NEXTGEAR JG-A7G60(ホワイト) 264,800円 264,800円
Astromeda GAMER(CU7 265F・RTX5060Ti 8G) 277,000円
(8/29)
277,000円
マウスコンピューター G-Tune DG-I5G70 RISE 279,800円 279,800円
OZgaming P30series(9700X・RX9060XT 16G) 284,800円 284,800円
OZgaming P30series(7700・RTX5070) 289,800円 289,800円
マウスコンピューター NEXTGEAR JG-A7G6T(7700) 294,800円
(8/29)
294,800円
マウスコンピューター G-Tune DG-I7G70 RISE 299,800円 299,800円
マウスコンピューター NEXTGEAR JG-A7G70(7800X3D) 299,800円 299,800円
arkhive AORUS PRIME 3 AP3A5N6T-5103 299,800円 299,800円
OZgaming P30series(7800X3D・RX9060XT 16G) 302,800円 302,800円
マウスコンピューター NEXTGEAR JG-A7G6T 304,800円 304,800円
マウスコンピューター NEXTGEAR JG-A7G6T(9700X) 304,800円 304,800円
OZgaming Z1series(CU5 225F・RTX5070) 309,800円 309,800円
OZgaming P30series(9800X3D・RX9060XT 16G) 314,800円 314,800円
OZgaming Z1series(9850X3D・RX9060XT 16G) 319,800円 319,800円
OZgaming P30series(9850X3D・RX9060XT 16G) 329,800円 329,800円
Astromeda Palworld×Astromeda コラボ(ハイモデル) 339,970円
(8/29)
339,970円
OZgaming Z1series(CU7 265F・RTX5070) 344,800円 344,800円
arkhive arkhive GC-A7R96R(空冷) 349,800円 349,800円
OZgaming P30series(7800X3D・RTX5070) 354,800円 354,800円
マウスコンピューター G-Tune DG-I5G60(CU5 250K Plus) 369,800円 369,800円
マウスコンピューター NEXTGEAR JG-A7G70(9800X3D) 374,800円 374,800円
OZgaming P30series(9800X3D・RTX5070) 374,800円 374,800円
OZgaming P30series(9850X3D・RTX5070) 384,800円 384,800円

■ 6. 背景:BTOをとりまく市場環境

まにゃほ(穏やか)

まにゃほ

ここからは、値上がりの背景をニュースから整理してみます。キーワードは「AI」と「メモリ」です。

6-1. メモリ(DRAM)とSSD(NAND)の値上がりが続いている

いちばん大きな理由は、パソコンのメモリやSSDに使われる半導体メモリの値上がりです。

生成AIを動かすデータセンターのサーバーには、大量のメモリが必要です。メモリをつくるメーカーは、もうけの大きいサーバー向け(AI向けの高性能メモリ「HBM」など)に生産を回しているので、パソコン向けのメモリが足りなくなり、値段が上がっています。

市場調査会社のTrendForceは、2026年10〜12月の契約価格(メーカーとPCメーカーなどの取引価格)について、一般的なDRAMが前の3か月より10〜15%、NANDフラッシュ(SSDの材料)が15〜20%上がるという見通しを出しています。上がり方は前の四半期よりゆるやかになるものの、まだ上がり続けるという見方です。(出典:TrendForce(2026年9月30日))

マウスコンピューターが自社サイトで紹介している電子情報技術産業協会(JEITA)の統計では、国内のパソコン1台あたりの平均の出荷額が、2025年7月の約11.5万円から、2026年7月には約16.8万円まで上がっています。(出典:mouse LABO「パソコンの高騰はなぜ起きた?」(2026年10月2日))

6-2. グラボも、載っているメモリの値上がりの影響を受けている

グラボには「VRAM」という専用のメモリが載っています。RTX 50シリーズはGDDR7、Radeon RX 9000シリーズはGDDR6というメモリを使っていますが、TrendForceは、GDDR6は減産が進み、GDDR7はサーバー向けに生産能力を取られて量が限られていると説明しています(出典は上と同じ)。

海外では、こんな動きが報じられています(どれもメーカーの公式発表ではなく、取引先からの情報をもとにした報道です)。

  • 7月:NVIDIAが、グラボメーカーに卸す「GPU+メモリ」のセットをGeForce全体で値上げ(TechTimes)
  • 8月:AMDも、Radeonの「GPU+メモリ」のセットを10%以上値上げ(TechTimes)
  • 9月1日:中国で、ASUSとGALAXがRTX 5070などの卸値を値上げ(VideoCardz)
  • 10月1日:AMDが、グラボメーカー向けのGDDR6の価格をさらに引き上げ(Wccftech)

どれも海外の報道なので、そのまま日本の価格に当てはまるとは限りません。ただ、夏から秋にかけてグラボまわりの値上げが続いた時期と、Astromeda・arkhive・FRONTIERが8月末〜10月はじめに値上げした時期は重なっています。GPUごとの違いは、3章の要因分析で詳しく見ています。

6-3. 円安は下地。この3か月の値上がりの主な理由ではなさそう

パソコンの部品はほとんどが輸入なので、円安になると値段は上がります。ただ、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの公表値で見ると、1ドルは8月3日も10月23日も155〜157円くらいで、この期間はほぼ横ばいでした。(出典:三菱UFJリサーチ&コンサルティング 外国為替相場(2026年10月23日))

なので、8月から10月の値上がりは、為替よりも部品代の値上がりが大きいと、まにゃほは見ています。円安は、そもそもの価格を高くしている下地という位置づけですね。

6-4. Windowsのライセンス料も上がったと報じられている

上のmouse LABOの記事では、Windows 11のライセンス料が2026年7月から7〜10%ほど上がったと報じられていることにも触れています。1台あたりは数千円の差でも、BTOメーカーにとってはじわじわ効くコストです。

■ 7. 見通しと、買い方の考え方

表9|BTOの価格を動かす要因と、当面の方向

要因 足元の状況 当面の方向 出所
メモリ(DRAM) 10〜12月の取引価格は前期比+10〜15%の見通し ↑ 上昇 TrendForce
SSD(NAND) 同じく+15〜20%の見通し ↑ 上昇 TrendForce
グラボ(VRAM 16GB) 品薄が報じられ、まにゃほの記録でも10月まで値上げが続いた ↑ 上昇 GAZLOG・ITmedia・価格記録
為替(ドル円) 8月〜10月は155〜157円で、ほぼ横ばい → 横ばい 三菱UFJリサーチ&コンサルティング
Windowsライセンス 7月に7〜10%上がったと報道 → 反映済みとみる mouse LABO

「当面の方向」は、出所の見通しと価格記録をもとにした、まにゃほの見方です。

まにゃほ(誇らし)

まにゃほ

「待てば安くなる?」って、いちばん聞かれる質問です。値上げを押し上げる要因が多く、下げる要因が見当たらないので、待って安くなる見込みは小さいとまにゃほは考えています。
  1. 欲しい構成が決まっているなら、待つメリットは小さい
    TrendForceの見通しでも、メモリの値上がりは年末まで続く見込みです。今回の記録でも、値上げは1回で終わらず何回かに分けて来ています。
  2. 同じGPUでも、ブランドで値上げ幅が違う
    値上げ幅の違いは、GPUよりブランドで決まる部分が大きいことが分かりました。気になるGPUが決まったら、ブランドをまたいで比べるのがいちばん効きます。
  3. VRAM 16GBが必要かどうかを、いちど考える
    いちばん値上がりしたのはVRAM 16GBのモデルでした。フルHD中心なら、8GBや12GBのモデルが割安になっている場面もあります。
  4. メモリ・SSDの増設は、総額で確かめる
    カスタマイズでメモリやSSDを足すと、その分の上がり幅も大きくなりがち。最初から32GB・2TBのモデルと、総額で比べてみてください。
  5. 「◯万円引き」は、8月の価格と比べる
    セール価格が、値上げ前の価格に戻っただけということもあります。このページの一覧で、8月の価格を確かめてみてください。

はじめてBTOを買う人は、BTOの仕様表の見方|10のポイントも合わせて読むと、総額で比べるコツがつかめますよ。

■ 8. お知らせ:GPUとCPUで探せるようになりました

トップページの検索ボックスの下で、GPUとCPUを選ぶだけで、搭載モデルに絞り込めるようになりました。選ぶと、該当する台数といちばん安い価格もすぐ出ます。

たとえば、今回いちばん動いたGPUで絞り込むと、こんな感じです。

トップページの価格は毎週の巡回で更新しているので、今の価格はこちらで確かめてくださいね。

■ 🐾 まにゃほのひとこと

まにゃほ(にこにこ)

まにゃほ

3か月の記録を並べてみたら、同じ「値上がり」でも、ブランドごとに上げ方がぜんぜん違うのが発見でした。何回かに分けて上げるところ、一気に上げるところ、逆に下げてくるところ。だからこそ、同じGPUでブランドを比べる価値は、今のほうが大きいんです。また気になるニュースがあったら、まにゃほ通信でお届けします。ではではー♡

■ 調査の方法と注意点

  • 対象:2026年10月23日の時点で販売中で、8月の最初の記録が40万円以下だった124台。9月以降に掲載した10台は、8月の記録がないので外しました。3章の表4・表6は、40万円を超えるモデルも含めた152台で計算しています
  • 価格:各公式ページの税込の通常価格。10月23日の時点でセール中のモデルだけ、最後の点をセール価格にしています(グラフでは点線)
  • 比べ方:8月の最初の記録と、10月23日の価格の差。Astromedaは記録の開始が8月29日なので、8月29日と比べています
  • 分類:10月23日の価格が8月より高ければ「値上がり」(73台)、安ければ「値下がり」(13台)。同じ価格のものは、13回の記録がすべて同じなら「据え置き」(35台)、途中で値上げがあって8月の価格に戻ったものは「上がって戻った」(3台)としました。4つを合わせて124台です
  • 記録の日付:8/2・8/29・9/19・9/20・9/27・9/30・10/1・10/2・10/5・10/8・10/13・10/17・10/23の13回
  • ブランドの差のならし方(表4):「値上げ幅 = ブランドの効果 + GPUの効果」と考えて、両方の効果を同時に求めました。表4はそのうちGPUの効果を、RTX 5060を0円として並べたものです
  • 構成の変化:BTOは同じ商品ページのまま、メモリやSSDなどの中身が入れ替わることがあります。この記録は「同じページの価格」を追ったもので、構成の変化は毎週は記録していません

※本記事は、manyaho.comが独自に記録した価格と公開されている情報をもとにした分析です。将来の価格を約束するものではありません。価格は記録した日の各公式ページの表示で、最新の価格は各公式サイトでご確認ください。

■ 出典・参考にした情報

執筆:まにゃほのBTOラボ編集部

当サイトは掲載機種のスペックと価格を独自データベースで管理し、価格は各メーカー公式ページを定期巡回して更新しています。評価スコアはGPU・CPU・メモリ・ストレージ・冷却・静音・コスパの加重計算で全機種同じ基準により算出しています。

価格最終確認:2026年11月7日(全166機種を巡回) / 記事更新:2026年11月4日